DATAFLUCT business vision 2020.
アフターコロナにおけるDATAFLUCT社の事業方針について
DFで働くメンバーに向けて、これからDFで働くかもしれない未来の仲間に向けて今のDFの事業の方向性を説明する。普段なら、社内reporuで書いているが、今回は事業責任者を探しているため、オープンに書くことにした。
目次
- DATAFLUCTとは
- あらゆるサプライチェーンを最適化する「Supply Chain Unit」
- テクノロジーで店舗のあり方を変える「Retail Technology Unit」
- あらゆる価値を先読みする「Alternative Data Unit」
- スマートシティをデザインする「Smart City Unit」
- データサイエンスを誰もが使いやすくする「DATALAKE Technology Unit」
1.DATAFLUCTとは
「データを商いに」
「衛星データやPOSデータやあらゆるイントラネット上の埋もれたデータを価値に変えていきたい」という思いと「あらゆる産業にデータとサイエンスの恩恵を届けたい」という気持ちを込めてDataScience for EveryBusinessというVISIONを持っている。
その実態として、これまでいくつものソフトウェアサービスを展開してきた。自社サービスだけでなく、協業・受託開発として、様々な形態をとり、このVISIONの実現に向けて邁進している。
参考:これまでDATAFLUCTが発表してきたサービスについて
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/46062
新型コロナウィルス の影響
ほとんどのサービスを2月-4月にローンチしている。小売・外食・流通などのリアル店舗向けのサービスを多く準備してきたことから、どのサービスも思った以上にうまくいかなかった。衛星データ活用サービスも提供してきたが、うまくセールスができなかった。新型コロナウィルスだけのせいではないが、この期間に改めて会社の方向性を変えなければならないと切に思うようになった。正確に言えば「追い込まれた」ということだ。
“SaaSを連発して当てに行く”
その考えは失敗した。店頭PoCを進めようとしていた案件も悉く成功しなかった。この状況なので、PoCが前に進まないのはよく理解できる。
データを活用して未来を予測するそれが我々のコア技術である。しかし、私のアルゴリズムはその先を読めなかったのだ。
We are data scientists & entrepreneurs.
ところが、コロナ明けの頃からいくつかのポジティブな兆候が見えてきた。デジタルやデータに興味を持つようになったのだ。以前よりも、問い合わせは増えてデータで社会の課題を解決していくことのニーズは、その灯火は社会から消えていない。新規事業やDXに投資をしようとしていた企業のうち、投資余力がなくなった企業は連絡が途絶えた。
一方、私たちはあらゆる産業のデータ活用を推進することがミッションであるから、対象業界を広げることにした。
私たちは
データサイエンティスト事業開発集団”
であり、データサイエンススタートアップスタジオなのだ。故に、不死鳥のような存在だ。作ったものがダメなら、次を作り、自ら機会を生み出すしかない。
これまでいくつもの事業を展開してきたので、様々な技術が蓄積している。それらを活用するだけで、新たな事業がどんどん生み出しやすくなったと言える。
SaaSから事業を生み出すPaaS(PlatformService)Companyへ
我々が扱う得意なデータは、非構造化データである。それを活用するデータ基盤「DATALAKE」構築・活用技術とその周辺技術を活用した事業開発集団が本職である。会社の存在意義を改めてそう定義し直した。
次の5点を同時に満たす組織はDATAFLUCT以外にない。
1.短期間に事業を生み出すスピード
2.60以上の業界のDX経験
3.PaaS(マルチクラウド・DWH・DATALAKE等)活用ノウハウ
4.業界に特化した学習ずみアルゴリズム
5.衛星データ解析技術
これらの技術があれば大抵の業界のDXをこなせる。現実的に私たちに解けない最適解は他の会社にも見つけられないだろうと思う。それが、収益を生み出せる源泉になってきた。よって、正社員を大量に雇用する流れになった。
この話をVCにしても、
1.業界が特定されていない(LPに説明できない)
2.スケールする絵が見えない(SaaSみたいな簡単な算数ではない)
3.正社員がゼロで実態が見えない
という理由で投資の話が前に進まない。技術と実装力がある私たちは受託会社のようかもしれないが、稼ぐ手段は多々あるので潰れることはない。
VCへのピッチ工数 >クライアントからお金(受託・資本)をもらう工数
という式になり、PaaS+ AutoML+DATAをセットで売ること(=受託開発)が事業の主軸となった。そして、業界ごとの戦略ユニットを体制化し、ニッチな課題に対して対応できるようにした。
次に、業界ごとのPaaS戦略と事業部(Unit)を説明する。
2.あらゆるサプライチェーンを最適化する「Supply Chain Unit」
DATAFLUCTの前身は、FACTORIUMのフードロス解消プロジェクトである。スーパーからPOSデータをいただき、需要予測をしてロスを減らすと同時に売上を最大化するというもの。某商社と進めていたが、DXに投資するのは早すぎたみたいなので、話が前に進まなかった。その傍ら需要予測アルゴリズムをせっせと開発して行った。
Backcastingでフードロスをなくす
Demand(需要)を予測できるならば、そのデータから全てのサプライチェーンでデータ共有を行い、データレイクで自動発注が行われば、世の中からサプライチェーンの無駄がなくなると考えた。
データサイエンスで社会貢献しようぜ!
独立したて(2年前)の私がリサーチしてから徐々にその夢が実現しつつある。今、多くのサプライチェーン企業から我々に声をかけてくれて、このビジョンの実現に向けて進んでいる。
データサイエンティスト視点で社会の貢献できる課題(無駄)を選んで、この領域にリソースを突っ込んできたので、必ずその目標をあと8年で達成させると考えている。
SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」達成のために
SDGsってどれくらいの人が、自分のお金を投資して解決しようとしているのだろうか。私はそれほどお金を持っていないがこの事業に投資したのは2000万円程度。寄付するよりもより現実的だ。
8年あれば、その目標であるフードロスを3分の1にできる自信がある。
サプライチェーン企業のみんなが私たちにデータを預けてくれたなら。
SupplyChainUnit
サプライチェーンユニットでは、
・アグリカルチャー(農業におけるあらゆるDX)
・ロジスティクス(配送ルート最適化・倉庫最適化)
・サプライチェーン(受発注)
・リテール店舗でのデータ活用
を推進している。
びっくりするくらいこの業界はアナログであり、データサイエンティストの活躍フィールドは広い。
一緒に、現実的に社会を変えてくれる仲間を探している。
3.テクノロジーで店舗のあり方を変える「Retail Technology Unit」
フードロスがきっかけで店舗のビジネス構造に興味を持つようになった。どのように入店し、フロアーを回遊し、どのように購買を決定するのだろうか。
リサーチを進めると思った以上に
「お店の中ではデータ活用が進んでいない」
ということだった。流通小売のリテールテックはニュースバリューがあるので、様々なメディアが派手に取り上げてくれているけれど、実際のところ、市場はそれほど拡大できていないのが現状だろうか。セキュリティやプライバシーの問題をクリアしながら、使えるものを作るまでのハードルは意外と高い。流行りの人流分析だけやってみて、本質的なリテールマーケティングの基礎ができていないケースが多い。
Retail BusinessはDisruptされる。一部を除き。
新型コロナウィルス の影響でリアル店舗の多くは追い込まれた。食品スーパー・ドラッグストアは生活必需品だから影響度は小さい。一方、アパレル、雑貨、百貨店はどうだろう。Amazon が日本で急成長し続けている背景で、どれだけのデジタル投資ができていただろうか。
大手流通小売企業の中期経営計画を過去から遡ってみてみると、いかにデジタルを一過性のものだと思っていたのかがよくわかる。そういった店舗がこのタイミングで閉店に追い込まれているだけだ。AmazonGoのような無人店舗を目指そうとできるのは利益率が高い業態に限られる。
今からでも間に合うリテールテクノロジー
DATAFLUCTとしてできることは「投資余力のない小売業」を対象に安価でで利用できる仕組みを提供していく。
これまでPOSデータや外部データ活用を中心に展開してきたが、大手企業と提携して、ネットワークカメラを活用し、インサイトを安価に提供する仕組みを実装していく。IoT(ネットワーク)とDeepLearningを活用したSaaSとして様々なサービスを「安価に」展開する。
安価にできる理由はDATFLUCTのPaaS(DataPlatform)の仕組みを活用できるからである。
Retail Technology Unit
Retail Technologyが好きで店舗のあり方(バックエンドも含め)をゼロから設計してみたい人を探している。
武器は全て揃っている。
この業界でNo1を取るための仲間を募集している。
4.あらゆる価値を先読みする「Alternative Data Unit」
衛星データ、POSデータ、気象データ、GPSデータ、決済データ、WEBログこれらのデータの特徴は、価値の変化を先読みできるデータのことである。それをオルタナティブデータ(代替データ)という。
出店にターゲットを絞ったDATAFLUCT marketing
DATAFLUCTで最初のSaaSがこの出店時に事業用不動産の価値を、自分がする業態に応じて推定してくれるサービス。
ニューラルネットワーク、重回帰分析、ハフモデルによる売上推定であり、モバイル空間統計を活用しているので、高い精度での売上推定が実現できている。ある意味、AutoMLである。データを入力しなければならないので、そのデータを再学習することでさらに売上精度が高まる。このサービスは、2月にローンチした。コロナウィルス の影響で出店するニーズが冷え切ってしまった。
個人投資家向けにオルタナティブデータサービス(業界初!)
オルタナティブデータ に懲りずに、個人投資家向けの BtoC Webサービスをリリースする予定である。近日中に。これは、業績発表前にDATAFLUCTがPOSデータなどを分析して、業績予測を提供するサービスである。
https://datafluct.com/service/financial/
初期のバージョンは簡易なものであるが、ニーズを検証して、様々なデータを活用してあらゆる業績予測をしていく予定である。
今後も投資できるものはなんでも予測する
同じ考えを適用すれば、
・不動産投資(REIT)
・企業の業績予測
・与信(スコアリング)
・エネルギー
・先物取引
などに活用できる。ありとあらゆるデータをかき集めて、世界経済を予測することができたならば、「先物」という世界はどうなるのだろうか。
データを活用する機関投資家に勝てるか
データにありつけない個人投資家は不利だった。ヘッジファンドはオルタナティブデータを活用して投資しまくっている。個人で同じ土俵に立つのは難しいけれど、銘柄を絞れば同等の情報を集めることはできるはずだと考えた。このように、情報格差による金融格差をどう埋められるかを考えている。
Alternative Data Unit
この戦略ユニットではAlternative Data Platform+AutoMLであらゆる投資家に、融資担当者に、審査担当者に、経営者にオルタナティブデータの恩恵を届けることを目的としている。投資以外にもあらゆる利回りを計算したり、不動産の価値を算定したり、企業の価値や与信を算定したりする。
衛星データビジネスとして本格的に儲かるのもこの領域だと考えている。衛星データ活用や世の中の先読みが面白いと感じ、データで投資の世界を変えたい人を探している。
5.スマートシティをデザインする「SmartCityUnit」
DATAFLUCTは、衛星データ解析ベンチャーでもある。
次のようなサービスをこれまで展開してきた。
もちろん、今後も、様々な衛星データ活用を進めていく。しかしながら、衛星データ活用は簡単ではない。思った以上にデータが高いし、頻度が多くないからだ。あと5年もすれば、もっと安価に使いやすくなるだろう。とは言っても、これまでたくさんの衛星が打ち上げられ、たくさんの衛星データがそのビジネス的な意味を見出せないでいる。
金融・農業以外の衛星データ活用は?と考えたときに、都市開発が浮き上がった。それは、都市空間をデザインする、スマートシティ・デジタルツイン 事業だと考え直した。
サスティナブルな都市計画(設計)
に衛星データや様々なデータを活用すると考えた。具体的には、あらゆるデータを使ったSmartCityDataPlatformを作る。プラットフォームにはざっと以下の機能が搭載される。
CO2モニタリング
手始めに、
CO2濃度・CO2排出量の可視化サービス
を提供する。GOSATをはじめとした温室効果ガス観測衛星のデータと地上データを同時に分析できるサービスだ。カーボンリサイクルマネジメントのためのプラットフォームサービスになる。
タウンマネジメント
次に、
人流データを活用したタウンマネジメントサービス
を提供する。タウンマネジメントとは賑わいの可視化ということに他ならない。そう考えた時に、人流データを軸に、様々な因果関係を分析できる仕組みが必要だと考えた。どんなイベントをすれば、どんな経済効果があるのかが一目瞭然になる。
MaaS(ダイナミックマップ)
次に、
を提供する。特定のニーズに応えるためのリアルタイムなデータセットと機械学習の仕組みをMaaSアプリ向けに提供する。これによりサスティナブルなMaaS体験を多く生み出せる。
グリーンインフラ
次に、
グリーンインフラ可視化サービス
を提供する。緑化って都市設計においてとても重要なファクターである。衛星から丸見えなのだが、単純に緑化モニタリングだけだと面白くないので、どのような経済的な影響をもたらすかと可視化する。
移動販売プラットフォーム
次に
フードトラックシェアリング
を提供する。高級料理店向けに移動販売の仕組みをまるっとサービスとして提供する。データサイエンスの会社なのに、トラックを借りてきて、自ら販売する理由はデータを手に入れるためである。
DATAFLUCTがフードトラック事業?免許は?シェフは?→準備している。集中型商圏の時代から分散型商圏に変化を遂げる今、商圏を生み出すには「移動」しかないと考えた。そのためにはデータが必要だ。楽しみにしていて欲しい。
インスパイアされたもの
都市開発は正直言って門外漢。でも、それほど詳しい人はまだいないので、今からその頂を目指せば、テッペンを狙えるかもしれない。うちのチームならば。
自分たちだけでビジョンを実現するのはあまりも大きな領域。しかしながら、自分たちがやっていることは概ね大企業が考えているものが多い。
例えば、TOYOTAである。
https://www.woven-city.global/
ここに示されている世界観を実現するには、どんなデータのアーキテクチャーが必要だろうか。そう考えると、DATAFLUCTはますます活躍できる。
Smart City Unit
ずっと衛星データ活用の切り込み方を考えてきた。
スマートシティにはデータが必要
そこに一つの答えがあった。未来の街を作ることである。当時だったら見えなかったいろんな街の課題が今なら見える。
私たちの一つのこだわりは、衛星データ活用である。特に環境系のデータを活用することは、うちの御家芸になるだろう。我々が設計する都市開発サービスは全てサスティナブルなものになる。
とにかく自らサービスを作ることで、Smartcityのビジョンを示していきたい。
とにかく動くソフトウェアを作ること
座組みを考えることよりも、動くモノを作りたいという企業がいれば、ぜひコンタクトしてきて欲しい。このチームを推進してくださる方を絶賛募集中です。
6.データサイエンスを誰もが使いやすくする「DATALAKE Technology Unit」
最後の戦略ユニットは、唯一テックドリブンなユニットである。上記のような事業を同時に展開してきた結果、さらに爆速で作っていくためには、最強のデータ基盤が必要になった。
私たちの強みは何かといえば、
データレイク活用技術
と今なら言い切れる。ただ、誰もが簡単にデータレイクを使えるような状態になっていない。それを誰もが使えるようにしようという取り組みがこのユニットである。
AutoMLシリーズ
AutoML(=機械学習をNonCodeで使えるソフトウェア)を最初に出すのは、SNSデータ分析である。
SNSデータを用いたアトリビューション自動解析でコンテンツ・ファンマーケティングの可視化
というサービスを9月ごろに出す。
https://note.datafluct.jp/n/nad4fed53fb54
これを皮切りに、AutoMLを連続的に提供していく予定である。
DATAFLUCT のPaaS
DATAFLUCT社のPaaSは、様々なSaaSアプリやアルゴリズムを高速展開できるような、MLopsに特化した仕組みになっている。これだけ多くの事業を一つの会社で展開している事例は少ないだろうから、データ活用基盤の仕組み自体を外部提供しようと決めた。
特徴は次の通り
・簡単にマルチクラウド(AWS・Azure・GCP)を構築できる
・ゼロトラストセキュリティで設計できる(銀行レベル)
・特権ID管理が簡単
・外部データをそのまま活用できる(データカタログが充実)
・学習済みアルゴリズムが使える
・SaaSアプリケーションが簡単に構築できる
・MLopsができる
・保管データに応じてデータベースを選べる
・外部パートナーにAPIを通じて提供できる
・DATAFLUCTのAutoMLシリーズと連携できる
などの特徴がある。
snowflakeとdatarobotが融合したサービスなのだが、
・製造業
・倉庫・物流
・小売
・金融
・エネルギー
・不動産
などをターゲットとしており、他にないユニークなデータで提供できることを目指している。データレイクやDWHや高速分析基盤が好きなクラウドエンジニアの方、ぜひ連絡をください。
DX Series
弊社が積み上げてきたノウハウを多くの会社に活用いただくために、企業のDX支援をどんどん進めていくことにしている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000046062.html
DXは今やDATAFLUCTの事業の柱になり、この事業だけで上場を目指す予定である。え?これまで説明してきた戦略ユニットは何なん。ってことになるかもしれないが、DXは単価が高いし、利益率も高い。DX導入後に、PaaS+AutoMLでサブスクで稼ぐみたいなモデルになるので、我々としてはDXで企業のニーズを解決していくこと。すなわち、
顧客の課題解決からヒントを得ること
が主な活動になる。
Datalake Technology Unit
DATALAKEとは、ビッグデータを活用したビジネス創出ができる仕組みと捉えている。DWHと一緒に構築することでどんな会社の業務も高度化できる。若干、割高に思うかもしれないけれど、DXをやるなら、投資しなければならないテーマである。
今、DX、PaaS、AutoMLというわかりやすいテーマで展開を進めると裾野が広がり、どんどんビジネス展開の視野が広がった。DATAFLUCTには実現できるチームがあるが、まだまだ人が足りない。。。
このビジョンを実現するために、
・AutoMLを作りたい人
・DXをやりまくりたい人(ただし、難易度の高いモノに限る)
・データプラットフォームを作りたい人
を探している。
以上
— —
最後に
全ユニットで募集しています。
・事業責任者
・事業開発担当
・クラウドエンジニア
・サーバーサイドエンジニア
・データサイエンティスト
・データアナリスト
・開発PM
・機械学習プロジェクトPM
です。
ご連絡お待ちしています。