DATAFLUCT is comming soon.
この度、資金調達したDATAFLUCTについてどんな会社なのか語ろうと思う。
多くの企業が悩んでいるデータ活用
2018年8月に独立してからFACTORIUM(DATAFLUCTの親会社)では、約30の顧客がついた。製薬、不動産、ゼネコン、流通小売、食品、商社など誰もが知っている会社名だけれど、どの会社もデジタルトランスフォーメーションやデータ活用に課題を持っていた。
課題は大きく4つに集約されている
1.データがまだ社内にないこと
2.データ活用のノウハウがないこと
3.データサイエンティストが社内にいないこと
4.データ活用ビジョンが描けないこと(データ活用採算性)
あまりにもその課題は似通っていた。相談時には、DXやIoTやAI活用なのだが行き着くところは「データ活用」だった。
機械学習アルゴリズムを提供するAIベンチャーは多く存在するから、外注先としてはそれほど困らない。GoogleやAmazonも簡単な機械学習サービスを提供し始めたから「分析・解析」についてはコモディティ化するだろう。
分析自体に価値があるわけではなく「オペレーション」「マーケティング(サービス、プライシング、立地、チャネル)」「戦略(投資判断、最適配置)」において「データ活用」しなければ、価値を生み出さないのだが、AIベンチャーにアルゴリズムを作ってもらってもその先が難しい。
DATAFLUCT のmission:データ活用によって新しいビジネスを生み出すこと
既存のAIベンチャーやSIerにはできないことは何かと考えた時に「ビジネス創出」だと気づいた。「解析・分析」よりも、「インサイト」。「インサイトよりもビジネスKPIの改善」であると。そうであれば、KPI改善に直結するデータサイエンスソフトウェアサービスを作っていこうと考えた。
データを商いにする。
datascience for everybusiness
それが会社のミッションである。商いにこだわる。ビジネスモデルはAIベンチャーではなく商社に近い。コアの技術は借りてくればいい。パートナーシップを組んでデータを収集して新しいデータサイエンスサービスを多くの人に届ける。
そこで、FACTORIUMで考えていた三つのサービスの開発に取り組んだ。
・marketing.:AI商圏分析による出店戦略支援サービス
・foodloss.:フードロス 解消のための需要予測サービス
・discovery.:衛星画像アノテーションによる民主化サービス
サービスについては、これから徐々に公開していくので説明を省く。これ以外にも、林業、農業、不動産、モビリティ、流通小売業、物流などのデータサイエンスサービス開発を控えている。
経営理念:DATAFLUCT 憲章
これから多くのサービスを世の中に届けていくに当たって、私のマネジメントの限界はすぐにやってくるだろう。だから、理念や価値基準を明確しなければならないと思った。組織や事業スケールのためにDATAFLUCT憲章として作成した。
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DATAFLUCT憲章(ver.1.1)
※多言語翻訳前バージョン
本憲章は、あらゆるデータから価値を生み出し、ビジネス活用ができるデータサイエンスサービスを企業に提供する株式会社DATAFLUCTが、その従業員とその協力会社や顧客やステークホルダーに会社の方針を理解していただくためのものである。
1.data science for every business
データとアルゴリズムの恩恵がすべての人が受けられるようにする。特定の業界や国や組織に限らず、あらゆる産業を顧客にする。データ活用は資源や資金をもつ会社のものだけにするのはあまりにも傲慢であり、社会発展にとって生産性が低い。
2.make a low-end service
天才が考えたアルゴリズムをだれもが使えるようにするために、安価なサービスにして出来るだけ多くの人に届けられるようにする。安価できるのは多くの人に届けるからであり、同時に、営業活動への責任が伴う。
3.not data driven approach
データありき、技術ありき、で解決策を考えてはならない。ビジネスの課題に着目し、1つの課題から複数の課題を解決できる方法を考える。「作りたいもの」ではなく「使われるもの」を作る。課題をどう解決するかが目的であり、データサイエンスはあくまでもツールである。
4.success first is value first
作業によってではなく実現する価値に対してお金を支払ってもらう。顧客やクライアントのビジネスの成功と、私たちのビジネスの成功は同じである。ごく普通のように考えられているが、顧客の成功=価値創出と定義するのは難易度が高い。
5.deployment and trial
実装して社会にまず使ってもらうことを大切にする。新しい技術は恐れを伴うが、社会実装に耐えうるかを検証しなければその先の進歩はない。試して、試して、最初に使えるものにする。
6.big agenda, small win
社会的に大きな課題の解決を目指すが、あくまで目の前のビジネスの課題解決に取り組む。データサイエンスの活用で最終的に社会課題解決につながるものを作る。データサイエンスはいかなる課題も解決できると信じる。私たちは、経済的利益と社会的意義の間で苦しみ悩むだろう。
7.user’s data portability
データの所有権は顧客に常にある。データを活用することは悪いことではない。同意を得て社会全体で活かせる仕組みを構築する。自分たちの力によって手に入れたデータを自分たちだけでものにしない。(グローバルプラットフォーマーはそのような意思決定はできない)
8.data sciece leadership
パートナーとの共創によってともに新しい価値を作り出す。大きな課題解決を自社だけでなく、仲間と一緒に取り組む。必要な仲間を世界の裏からでも連れてくる。リーダーシップを持ってステークホルダー巻き込むことから逃げてはならない。
9.wholeness
透明性で合理的で全体性のある組織を志向することで、俊敏性を失わないようにする。多くのパートナーと多くの顧客と多くのユーザーと同時に対話し続ける私たちには、自らを律するためにルールが必要になる。
10.Respect for the individual
個人の意見を尊重し、個人が活きる組織を志向する。データサイエンスは個人の思いや能力やアイデアに大きく依存する。
DATAFLUCT憲章のダウンロードはこちらから
https://docs.google.com/document/d/16Wics-plYv4cb_jF_zLSv6lRyIXqnFqIXDa-FWEcZl8/edit
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JAXAベンチャーに認定
最後に、ここまで全く触れなかったJAXAベンチャーについて語りたい。
DATAFLUCTはJAXA非常勤職員の私が起業してデータ活用を目指すものだが、その中でもっとも高価なデータは、間違えなく衛星データある。本当に使える衛星データは高価すぎて多くの会社が気軽にアクセスできるものではない。衛星データ活用でビジネス創出ができなければ、DATAFLUCTではないと思うようになり、JAXAベンチャーに認定を受けることにした。JAXAの衛星もビジネスに活用していく予定である。
最後にDATAFLUCTとは
quantum fluctuation=量子のゆらぎ。
あらゆるものは「ゆらいでいる」と言われても、量子物理の授業を受けたことがない人はなんのこっちゃ?って思う。私もその授業は寝ていた笑
簡単にいうと宇宙の起原は量子のゆらぎから始まったとされている。
これからはじまる新しい世紀=データと科学の力によって社会が発展していく世界のはじまりとなるビッグバンのような、会社を目指して。
data fluctuation=データの揺らぎ。
を会社名とした。データ資本主義は俺たちが作るんだと。
datasciece for everybusiness.