[FACE]:DATAFLUCT culture code〜カルチャーコードの作り方〜

DATAFLUCTの一周年記念として一番大切にしているものを形にしてカルチャーコードを2020/1/29に作った話です。

DATAFLUCT CULTURE CODE

カルチャーコードができるまで

1年も経っていないスタートアップが、なぜ、こんな手間をかけて、カルチャーコードを作ろうと思ったのか。

データサイエンスで最強の会社は、データサイエンティスト(働く人)にとっても最高の組織でなければならない

と思ったからである。すなわち、今、どの会社も喉から手が出るほど欲しいと思っている人材(データサイエンティストのトップ層)が最も魅力的に感じる会社にならなければ、当然、世界一にはなれない。だから、経営としては一番、これに取り組むべきだと思った。運が良く、現時点では、とても優秀な人が集まっているけれど、スケールするためにはまだまだ足りないのだ。

DATAFLUCTの戦略は、どこよりも面白い課題とデータを集めてきて、世界中の優秀なデータサイエンティストを集めて、価値を発揮し続ける仕組みである。管理者の私にとって心地よい組織ではなく、才能を持ったデータサイエンティストにとって一番いい場所、最高の場所にするべきだ思うようになった。

最初に調べたのは、データを活用して最高な会社、自由と責任のカルチャーを作ったNetflix。最もリスペクトしている会社の一つである。

Netflix Culture

彼らのカルチャーデック

https://www.slideshare.net/reed2001/culture-1798664

また、ダニエルコイルさんのTHE CULTURE CODE ―カルチャーコード― 最強チームをつくる方法にも感化された。(すべてのスタートアップは読むべき本)

10月くらいから、カルチャーコードを作ろうと考えるようになり、11月くらいから全メンバーインタビューをはじめ、12月くらいから叩き台を作り、1月に精巧してできた。ただ、これをベースに変えていくつもりである。

今日はその内容を全て紹介したいと思う。

カルチャーコード:FACE(フェイス)

キーワードはフェイス

はじめにFACEがあったのではなく、突き詰めて考えるとこの「顔」「面」という意味にたどり着いた。

キーワードはフェイス

フェイスとは

DATAFLUCTのビジネスは、課題に向き合い、データに向き合うことで、価値創出がうまれる。その課題もデータも自ら集められるものではなく、顧客の信用によって手に入るものである。

顧客にとってとても大切なお金に変えられるデータ(お金のようなものでしょう)を弊社に預けてもらい、意味があるものにして、顧客にとって価値を返し続けるものだ。これには、とても大きな責任が伴う。とても大きなパワーを持つことができる。

それってどんな顔だったら、その大きな仕事をまっとうできるだろう。

ある種の銀行のような存在だから、データを預ける方はフェイスが気になるだろう。DATAFLUCTっていう会社法人っていうよりも、一人ひとりの顔の方がより重要なんじゃないだろうか。

8つの項目

8つの項目から成り立っている。本当は、もっとシンプルにしたかったけれど、どうしても譲れなかった。一つずつ紹介していく。

1つ目はラーナーシップ

Learnership

学びによるリーダーシップのこと、ラーナーシップ:Learnership。

これがない人は、社会課題を解決できない。企業では解けない難易度の高い問題が私たちに持ち込まれる。そこで、貪欲にリサーチして、思考を深め、自分からどんどん調べていく。私はこれの専門家なので、知らなくていいなんて思わない。課題解決の専門家は、なんでも知りたいと思わなければならない。

弊社が開発しているアルゴリズムはすべてオリジナルである。初めて手に入るデータを掛け合わせて、新しい料理を発明し続けなければならない。わからないことだらけであり、最初に、学び続けるスタンスがなければ、それを成し遂げることができない。

2つ目はオープンマインド

Open-minded

学ぶ人材の素質を一つあげるとしたら、「素直さ」に尽きると思う。無知の知とはよく言ったものだが、自分が無知であると、メタ認知していることが課題解決のスタート地点である。

だから、私たちはコンサルタントとは名乗らないし、先生とも言われたくない。一緒に調べて課題解決をするパートナーである。

プライドよりも素直に教えてもらう方がいいことは人生が教えてくれた。

「俺は博士号だからこれについては詳しい。知らないものはない」という人はその分野であれ、信用できないなぁって思う。自分が話を聞いてくれそうだと思うことも、自分から聞きにいくことも重要だ。

私はまだまだアンラーンできるという人は、伸び代を感じる。

ちなみに、年齢は関係ない。

3つ目はスピード

speed

この時代に平等に与えられて、その使い方で大きな差が生まれるものは「時間資産」である。同じ時間だけど、その密度をどれほど濃いものにするかは、仕事の取り組み方にかかっている。

信じられないかもしれないが、DATAFLUCTは1年で10本のSaaSをリリースする組織である。これほどまでに時間を大切にするのは、QCDのDeliverlyが早いに越したことがないというだけではない。失敗と学習も早くできる。

例えば、10倍のスピードで仕事をしていたら、1年間で10回のチャレンジができる。3年後には、30回チャレンジできる。1年に1回のチャレンジの会社よりも、30倍、失敗回避のノウハウが高まる。

失敗はつきもの、失敗はいいこと。よりよく学習するために、スピードを優先したい。最速は最高である。

4つ目は内発的動機付け

self-motivated

リクルートにいた時に、とてもよく働く人が多い印象を受けた。心から働いている人が多い。作業をしているのではなく、リクルート では「お前は何がしたい?」って本人のやりたいことを尊重していた。

この仕組みはどうつくられたのだろう。リクルート でマネージャーの仕事をしていた時に、優秀な部下とそうでない部下の違いは、自らを動機付けできているどうかでだとわかった。それで、成長速度が変わる。

「内発的動機付けがあるかどうかで取引コストが変わるということだった」モチベーションが低い部下がいたら、上司はやる気を出させなければならない。スピードを優先する、社会の難題に向き合っている私たちにとっては、その時間とコストがもったいない。

だとしたら、自らを動かせる人のみをメンバーにしようと思った。

5つ目はリーダーシップとフォロワーシップ

Leadership and followership

リーダーシップって役割でもなく、「行動」だと私は思っている。

DFは上下関係の階層が少ない。管理という概念が薄いため、引っ張っていく人がいたら、全力でその人にパワーを与えて、フォローして成功するようにしなければならない。

命令や指示というのがない組織だからこそ、自らがやりたいことをビジョンにして、仲間の心を動かして、実現していくことが求められるし、全員にリーダーシップを発揮してもらう必要がある。

6つ目はモラル

morals

弊社の強みは、お金に変えられる価値があるデータを集められること。

もし会社が潰れるとしたら、一人のモラルがない社員による悪意によるもの。一人も1回も許されない。もちろん、悪いことができないようにいろんな仕掛けがあるのだが。それでも、人を、会社を信用するのはモラルが必要なんだ。根本的には「社会課題を解決するためにデータを活用する」ということ。また、個別最適ではなく、全体最適を心がけること。

7つ目はリアリティ

reality

リアリティには二つ意味を込めた。

デジタルではなくてリアルで。革新的すぎる、現実解で。

フルリモート、生産性、スピード。

そのすべてを実現する近道が、「顔の見えるコミュニケーション」である。「顔」が見えないことで、多くのコストを失っていることが多い。クラウドですべて動く仕組みを売っているからこそ、私たちは「顔」を見せてるのだ。結局、現場にいかなければ、革新的な解にたどり着けないことが多い。現実的な業務に落とし込んでいくことを優先している。やっていないとわからないかもしれないが。この仕事はそういうものである。これはめっちゃ革新的だけど、使えない非現実的なものは無価値なのである。

最後は、楽しめること

私自身が話していて「楽しそうですね!」と言われ続けている。

「そう。とても楽しいです」その理由は、難しい問題にチャレンジしているからであり、頭の切れる仲間たちと一緒に仕事ができる喜びを常に感じている。困難な課題が次から次へと飛んでくるが、「おっと、これは人生で一番難題かもな。」楽しい。ってなる。

データサイエンティストってそういう生き物。

どのように活用していくのか

カルチャーコードは、面接時、入社時に使おうとしている。

これから正社員雇用を始めるのだが、そこの一つのフィルターツールとしたいし、評価制度もこれに基づいてつかっていきたい。会社経営全体でコードを中心に設計している。

今回作ったFACEというカルチャーコードは、DATAFLUCTの戦略を実行に動かすためのキードライバーになるものである。それがこの先、何百年も変わらない価値観であると信じて、このカルチャーコードをリリースした。

そんなDATAFLUCTに興味を持った方は是非遊びにきてください。

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久米村隼人 Hayato Kumemura / 株式会社DATAFLUCT 代表取締役CEO

datasciece for everybusiness! a Data Science Startup Studio DATAFLUCT CEO / ex-Nikkei,Recruit,MACROMILL,Benesse,JAXA.